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06/ オウンドメディア運営を極めるブログ

グローバル人材を排出するための人事戦略・3つの重要ポイント

グローバル人材を排出するための人事戦略・3つの重要ポイント

世界経済のグローバル化により、日本企業は「国内でだけモノが売れていれば良い、サービスの需要があれば良い」という訳にはいかなくなりました。
より良い品質や価格の商品・サービスが世界中を行き来していれば、国内需要が低下していくのは当然のことです。

国内需要や売上が低迷していく現状を打破する為に、事業を海外へ展開する日本企業も現れています。しかし海外へ自社の事業を売り出す為には、“日本国内でのみ通用する人材”ではいけません。

そこで必要となるのが“グローバルな人材”です。グローバルな人材を排出する為に、人事はどんな戦略を取っていけば良いのか、人事戦略の上で重要なポイントは何かを一緒に考えていきましょう。

グローバル人事戦略が最終的に目指す目標

海外事業を展開している企業が、既に進出している国での業績を上げる為に取り組む人材マネジメントを「グローバル人事」と呼びます。

国内事業であろうと海外事業であろうと優秀な人材が必要なのは当たり前のことですが、なぜ今グローバル人事戦略が特に注目されているかというと、グローバルな人材が圧倒的に足りないためです。

日本能率協会が実施する経営課題調査(2014年度)では、回答した294社中7割の企業が以下3タイプのグローバル人材をいずれも「不足している」と回答しています。

(1)グローバル展開を進めていくために必要な人材
(2)海外現地法人をマネジメントできる「日本本社」の人材
(3)海外現地法人をマネジメントできる「海外現地法人」の人材

(引用:グローバル人材の育成で後れを取る日本企業のお寒い実情:日経ビジネスオンライン

海外展開によって活路を見出そうとしているのに、肝心の“海外展開するために必要な人材”が足りていないのでは話になりません。

グローバル人事戦略が目指すところはもちろん、最終的に企業を海外で充分渡り合える状態にまで成長させることです。その状態へ持って行くために、人事によって優秀な人材の獲得・育成・維持プランを立てることが重要なのです。

グローバル人事において欠かせない戦略のポイント3つ

2012年2月にJMAグローバル人事研究会が提出した研究成果報告書「グローバル人事の重点課題とその解決に向けて」では、グローバル人事について3つの視点から提言しています。

1.理念の明確化と浸透
2.人材資産マネジメントの確立
3.人事部門の使命再構築

それぞれ解説していきましょう。

グローバル理念を明確化することの重要性

海外事業を展開していくに当たり、文化も価値観も多種多様な現地従業員や顧客と関わることは免れません。場合によっては、今まで掲げてきた自社の企業理念が通用しない場合があります。

そのため、これまで企業が掲げてきたメッセージを検証し直し、「グローバル理念」として新しい形に検討する必要があります。

企業がグローバル化するのであれば、その芯となる企業理念も“世界中どこでも通用するような、グローバル化した理念”でなければなりません。

そして最終的に出来上がったグローバル理念を全社員へどのように浸透させるか、プランを練っていくことも重要です。社員が納得できない、会社内にすら浸透させられない理念など「グローバル」ではありません。

完成図がなければ設計できない“グローバル人材”

グローバル人材を育成するにあたり、どのような人物が必要であるかをまずポートフォリオ化します。このポートフォリオはいわば人材マネジメントの「完成図」のようなものです。

この完成図を元に、グローバル人材の拡大策・充実策を設計していきます。拡大策・充実策の実施によりグローバル人材資産が充分に積み上がったら、今度は“最も活用できるプラン”を考えます。

例)
・グローバル人材の経験を元に海外展開への原則を決めていく
・グローバル人材の能力が最大限に活かせる適材適所を行う

一貫性のあるポートフォリオ(完成図)がなければ、その後の設計や計画もままならないことでしょう。重要なのは「目的地をどこにするか」よりも、「どのような乗組員(人材)が船(企業)を動かしていくか」なのです。

人事部門は自身の使命を作り出さなければならない

企業の急速なグローバル化にあわせ、人事部門だからこそできる人材へのサポートや問題を防止する方法があるはずです。

グローバル人材が鍵を握るグローバル人事戦略において、その人材を動かす人事部門が混乱していては成功や発展などありえません

これまでとは全く違う課題を突き続けられる人事部門は、先の見えない不安に足元をすくわれない為に、グローバル人事において新たな使命を再構築する必要があります。

その使命とは経営陣が与えるものではなく、自社の実態を踏まえた上で人事部門自らが創造する職務や自覚です。

(参考:JMAグローバル人事研究会 研究成果報告書「グローバル人事の重点課題とその解決に向けて」

グローバル人事戦略の企業事例・イオン株式会社

国内事業展開が目立つイオン株式会社ですが、実はイオンの海外展開は1984年から行われています。中国・アジア圏で既に2000以上の店舗を持つ、歴史深いイオンのグローバル人事戦略を紐解いてみましょう。

目標は2020年度に国内と海外の利益構成比を「1:1」にすること

国内売上がメインで海外は補填というのではなく、どの国のお客様も平等に大事にしたいとする考え方が、イオンのアジア展開を成功させた秘訣と言えそうです。

キーワードは「アジアシフト・大都市シフト・シニアシフト・デジタルシフト」

1.アジアシフト
…グループ一体となってアジアの事業展開を加速させる

2.大都市シフト
…国内で既に成功している、首都圏での事業機会を拡大させる

3.シニアシフト
…シニア層のニーズに対応した売り場・商品開発を試みる

4.デジタルシフト
…IT技術の活用を重視、デジタルに強い人材の採用強化

4つのキーワードはいずれも、“日本でもアジアでも通用する方法”として考えられています。国内でも海外でも変わらない、グローバル方針ということですね。

グローバルとローカル(地域密着)が融合した「グローカル」

国内でもイオンは地域密着(ローカル)型の事業展開をしていますが、この考え方にグローバル視点を取り入れて新たな基本原則を生み出しています。

グローバル理念を立てる上で、“海外展開しても引き継いでいきたいメッセージを考える”というのはとても重要なことです。

「自分が若者」と思う人をすべて選考対象とした“若者採用”

グローバル化にあわせて新卒採用にこだわらないという企業が増えつつありますが、イオンの“若者採用”もこれに当たります。

国籍・性別・年齢を問わず「自分は若者」と思う人をすべて選考対象にするというやり方は、意欲や知識を選考基準として重視したヤフー株式会社のポテンシャル採用に近いものがありますね。

「ありがとう」の気持ちを伝えることで基本理念の教育を行う

イオンの基本理念や行動規範は英語・中国語・マレー語などに翻訳されているほか、「ありがとう」という気持ちの大切さを伝えるために、絵本による理念教育も行われています。

絵画や音楽などの芸術は国境を越えると言われています。絵本を用いた理念教育は、グローバル理念の浸透策としてまさにうってつけの方法です。

(参考:HRキーパーソンズCafe第17回 イオン株式会社の「アジアトップを目指すイオンの人材戦略」

グローバル人事戦略に最も必要なのは国境を越える企業理念

企業が海外展開するにあたって、“海外視点”を取り入れることはもちろん重要なことです。

しかし海外視点を意識するあまり、もともとあった基本理念が大きく揺らいだり引っくり返ったりしてしまうようでは、企業全体の混乱を招きます。

イオン株式会社の事例にもあったように、“元々あったものにグローバル視点を足す”というのは海外展開を円滑に進めるために有効な手段と言えるでしょう。

芸術文化が国境を越えて人々の心を打つように、海外事業を展開する企業にも“国境を越えて人々の心を打つ企業理念”が必要です。誰の心にも響く企業理念が、グローバル人材を育てる土壌となるのです。

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July 26, 2017

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イラストレーター&まんが屋

フリーランスでイラストレーター(デザイナー)をしている者です。 文章を書くのが好きなので、時々コラムなどを書いています。 http://nekotoba.jugem.jp/