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06/ オウンドメディア運営を極めるブログ

日本における戦略人事を企業3社の成功事例で考える

日本における戦略人事を企業3社の成功事例で考える

企業の経営戦略と人事を紐付けて進めていく、「戦略人事」という考え方に注目が高まっています。元は英語圏の企業・人事界で広まった発想ですが、日本でも取り入れている企業は徐々に増えています。

今回は、実際に戦略人事を取り入れた日本企業の事例を見ていきましょう。戦略人事には様々な手法がありますが、ここでは人材育成と採用についての事例を紹介します。

事例①日産自動車「タレントマネジメント」

日産自動車はカルロス・ゴーン社長の就任後、人材マネジメントに力を注ぐようになり、タレントマネジメントに注目しました。

タレントマネジメントとは、採用・リーダーの育成・適材適所への配置等の人材マネジメント・プロセスを見直しながら、優秀な人材を発掘・育成していくシステムを導入することを言います。

専門部署「グローバルタレントマネジメント部」を創設

2011年、優秀なリーダーの発掘・育成のための専門部署が創設されました。この部署には優秀な人材をスカウトするような存在の“キャリアコーチ”がいます。

まずはキャリアコーチが、提出されたレポートを元に各部署からビジネスリーダーの候補を選抜します。経営トップ層がそれを審査し、承認されれば晴れて「HPP (ハイポテンシャルパーソン)」として登録され、リーダーとしての育成計画が立てられます。

“優秀な人材を育てることもまた仕事である”という考え方は、従来の企業経営にはなかった発想ではないでしょうか。

優秀な人材は企業の財産とする考え

企業内の部署同士で出来不出来を争っている場合、優秀な人材が一人でもいれば「自分たちのチーム(部署)が評価されるために、この人材は手放したくない!」という発想になってしまいます。

しかし日産では「人材は企業の財産だ」としており、ひとつのチームの財産で終わらせるようなことをさせません。

優秀な人材はちっぽけな枠で役に立たせるのではなく、企業全体の発展に貢献してもらおうとする考え方なのです。

育成計画の元に行われるジョブローテーション

多岐にわたる業務経験により、人材は成長すると言われています。

日産以外にも「数年ごとに所属部署を変える」というジョブローテーションを行っている企業はありますが、何となく部署異動を繰り返させているだけでは人材の成長に繋がりません。

前の部署での業務もろくに覚えられないまま次の部署へ異動になったところで、企業そのものや顧客に迷惑がかかる中途半端な人材が出来上がるだけです。

その点、日産自動車はキャリアコーチや上司が立てた育成計画を元にジョブローテーションを行っています。「なぜ」その部署へ異動させるのか、きちんと考えられた上で部署を移されるのです。

「なぜ」が明確でない戦略人事は成功しません。人材育成の「なぜ・何のために」としっかり向き合うタレントマネジメントは、これからの戦略人事に必要な手法のひとつと言えるでしょう。

(参考:タレントマネジメントを実践する企業の実情 (2/6) – ITmedia ビジネスオンライン

事例②楽天株式会社「Global Innovation Companyのための戦略人事」

2016年、楽天株式会社は経営戦略を“Global Innovation Company”としました。戦略人事を立てることにおいて、経営戦略を明確化・改革するのは大変重要です。

「Global Innovation Companyになるため」という経営戦略を軸において、楽天はそれを遂行するための戦略人事を以下のように立てています。

経営政略を支える人材像「イントラプレナー」

戦略人事を立てる上で必要なのは、まず経営戦略を明確にして理解すること、そして次に必要なのが“企業目標を達成するために必要な人材像を明確にすること”です。

楽天株式会社は見事にこれを行いました。常務執行役員であり人事・総務担当役員である杉原 章郎氏が語るイントラプレナーとは以下の通りです。

「これは、組織に所属しながらも柔軟な発想とつながりをもち、世にイノベーションを生み出す人材を指します。楽天では、変化・成長が促進され、多様な人材がつながりあうことでイノベーションを生み出し、成長につなげたいと考えています」

(引用:『企業と人が成長し続けるための“戦略人事”~世界で戦うGEと楽天の人事に学ぶ~』 : ワークデイ株式会社 | 日本の人事部HRカンファレンス

社員が自発的に変化・成長できるように促す人事の役割

楽天の人事はあらゆる面において“経営戦略を支えられる優秀な人材の発掘・育成・維持”のために改革を行っています。

・採用…グローバル標準の手法を導入、通年採用を実施
・配置/異動…『評価/研修』と連携できるようにする
・育成…『楽天主義』を実践できる人材を育成するプランを立てる
・評価…グループ全体で統一された評価基準を導入
・報酬…給与・賞与だけでなく、別観点を考慮した制度を導入
・環境…社員が働きやすく活躍しやすい職場になるような働きかけ

この取り組みを見ていると、社員が人事の評価に怯える時代はもうとっくに終わったのではないか? と思わされます。

企業目標を達成するのに社員(人材)は重要なものだと考えられ、人事は彼らがより優秀に育つよう、やる気を持てるよう、全力をもってサポートしています。

“会社に所属する社員が皆、会社のためを思って働く”のは、これまでの日本では当たり前のようでいて絵空事であったことではないでしょうか。それをしようとしている企業が日本にあることを、嬉しく思います。

事例③ヤフー株式会社「ポテンシャル採用」

ヤフー株式会社は2016年10月、新卒一括採用をやめ“ポテンシャル採用”を開始したことを発表しました。

ポテンシャル採用とは、新卒や中途・経験の有無に関わらず、就業への意欲や持っている知識を基準とする採用方法です。

ヤフー戦略人事(採用)の内容

・ポテンシャル採用の導入
 
新卒/既卒/職業経験の有無に関わらず、仕事への意欲や知識を評価して採用する
 年齢…応募時30歳以下かつ入社時18歳以上

通年採用に変更
 入社時期は4月と10月の年2回

「進学や卒業、転職の時期も異なる方々が、それぞれベストなタイミングでご応募いただけることが、あるべき採用の形なのではないかと考えたのがきっかけです。」

(引用:ヤフーの採用しつもん祭り!~みんなのギモンにお答えしました~


これは、優秀な人材を採用するために「会社側の都合だけを押し付けるのではなく、採用候補者側の都合も考慮する」という企業努力なのではないでしょうか。

“雇ってやる(会社)・雇っていただく(社員)”という力関係は、もはや相当に古い価値観なのかも知れません。

従来の習慣を捨て、変化を受け入れつつある日本企業

人材育成や採用手法について、まだまだ古い慣習を捨てきれない企業が多いのが日本の現状でしょう。しかし上記に挙げたように、すでに新しい取り組みを行い、変化を受け入れている日本企業も存在します。

それも誰も知らないベンチャー企業ではなく、日本に住んでいれば誰もが一度は耳にしたことがあるであろう企業が、率先して新しい潮流に乗っているのです。

企業によっては年功序列制にこだわらず、20〜30代でも優秀な人材であるならば率先して育成したり、重要なポストに就かせようという動きも見られます。

“これまでの「当たり前」を捨て、新しい改革を受け入れられるのか”……急激に変化していく社会で企業が生き残れるか否かのターニングポイントは、そこにある気がしてなりません。

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July 24, 2017

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イラストレーター&まんが屋

フリーランスでイラストレーター(デザイナー)をしている者です。 文章を書くのが好きなので、時々コラムなどを書いています。 http://nekotoba.jugem.jp/