01/ 弊社代表、只石昌幸のブログ
実は世界を代表する企業!世界シェア1位・ダイキンの中途採用戦略

ダイキン工業株式会社(以下ダイキン)(英文:DAIKIN INDUSTRIES,LTD)は本社を大阪におく、世界的企業です。大正時代から歴史が続く企業で、社名変更前は「大阪金属工業」という名称でした。
実はこのダイキンは、グローバルを代表する企業であり、特徴的な海外戦略を展開しています。
ダイキンとはどんな会社?企業概要などについて
日本発の企業でありながら売上の約7割が海外
ダイキンのグループ会社数は連結子会社が245社(2017年3月時点)ですが、なんとそのうち海外が218社を占めています。約150か国に事業展開し海外売上比率は7割、全従業員の8割が日本国外で働いています。
世界シェア1位・2位クラスの業績
実は世界的にもかなり大きな業績を持つ企業です。規模で比較すると国内でも「最大規模」と言える規模ではないものの(従業員数など)、空調事業の売上高は2010年からキヤリア社を抜き世界第1位です。
また、フッ素化学製品でもデュポン社に次いで世界第2位、換気事業においても世界第1位のシェアを誇ります。
環境問題、省エネにも尽力
ダイキンは空調を主力事業としているため、空調使用時の電力消費は課題の1つでもあります。2015年12月に採択された、気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」にも着目しています。
「お客様・社会への新たな価値を創造するのは、グローバル6万人の従業員一人ひとり」という考えのもと、世界に散らばるダイキングループ全体で温暖化に影響する物質の抑制を目指しています。
キャラクターも人気!「ぴちょんくん」
ダイキンのヒット商品「うるるとさらら」CMで使われた、湿気を擬人化したキャラクターの「ぴちょんくん」は会社の垣根を超えて有名になりました。
ストラップやキャンディなど、様々なぴちょんくんのグッズが展開され、お茶の間の人気者となりましたが、元はダイキンのキャラクターなのです。
ダイキンのとる海外戦略とは?
世界進出の歴史
世界90か国以上で製品を販売しているダイキンですが、最初に海外に進出したのは、主にヨーロッパでした。
1969年に、まずオーストラリアに空調機器の販売会社「クラークダイキン社」を設立し、それをキッカケに1972年に「ダイキンヨーロッパ社」をベルギーのオステンド市に設立しました。
アジアでは、1987年にタイに空調機製造・販売子会社「ダイキンエアコンディショニングタイランド」を設立しています。それ以降、タイは長年ダイキンにとって、アジアにおける重要な戦略拠点となっています。
アメリカへの進出は1991年で、ヨーロッパ・アジアより遅めです。アフリカへは2001年にはじめて進出し、アルゼンチンに販売会社を設立しました。
海外の現地化戦略
ダイキンの海外戦略を語るには、ここを外しては通れないという戦略が、「現地化戦略」です。
輸出時などの為替の問題を避け、物流コストを抑えるため、世界の市場の近くで生産できる体制を順次整備し、空調の地域密着戦略をとりました。
空調は地域ごとにニーズが異なります。
日本・中国・ヨーロッパは冷暖房が主体ですが、熱帯地域や北米では冷房専門が主体です。
インドネシアでは、寝室にのみ安価な壁掛けエアコンを取り付けることが多く、北米では、ダクト式燃焼温風暖房・冷房の全館空調が一般的です。
このように気候や文化によってもそうですが、デザインもまたニーズが地域ごとに異なります。
中国で好まれるデザインは、赤い色や存在感のある床置形など、派手な印象がありますが、ヨーロッパで好まれるものは、シンプルでスタイリッシュなエアコンです。
国内では考えられない故障が、現地化戦略のキッカケ
ダイキンが、世界進出には現地化戦略が必要だと考えるキッカケとなったのは、製品の故障でした。
インドでは、家庭用電源の電圧が安定せず、過電圧による電装品破損対策が必要なため、過電圧対策を行った上で市場投入をしました。
しかし、特定地域で故障が頻発し、現地調査をしたところ、想定以上の電圧変動があり、通常では考えられない壊れ方をしている製品が多かったのです。
このように、日本国内では考えられない事態に備えるためにも、現地で迅速に対応できるようにと現地化戦略がとられました。
海外の人材を日本で研修。現地技術者の意欲をかきたてる
海外進出を視野にいれた時にネックになる事の1つとして、日本人と現地人の感覚の違い、技術への向き合い方の違いがありますが、その対策も打たれています。
現在の開発体制は、空調のコアとなる要素技術は日本で開発し、各国市場の個別ニーズに対応するレベルの開発は海外拠点が担う仕組みです。
海外の現地化戦略により、日本国内と現地での環境や使用方法の違いによる想定外の問題が起こっても迅速に対応ができるようになりました。
そこで、優秀な開発者を集め、現地の開発力をさらに強化する目的で日本のトップレベルの技術者を赴任させて研修などを行うほか、優秀な人材を日本に派遣する事も行っています。
世界でも技術レベルが高水準と名高い日本で研修を行うことで、日本の技術者のマインドを感じてもらい、養うという意識改革の結果、現地技術者の意欲も大幅に改善されました。
ダイキンが求める、グローバル市場で勝ち続けるために必要な人材
グローバルと、語学力はイコールではない。求められる成長意欲
ダイキンが求める人材は、一文で表現するならば「グローバル市場で勝ち続けるために必要な人材」です。
(参照:ダイキン 採用メッセージ)
「語学力はアピールポイントであり、必須ではない」としています。
日本市場にも重要なミッションはあるため、成長意欲・誰にも負けない得意分野を活かす気持ちなど、日本国内のみならず海外で戦うためには必ず必要となる、人間としての根源の部分を求めています。
即戦力でありながら、業務の幅を広げる意欲をもつ人材
ダイキンは、中途採用では各事業において専門性の高い「即戦力」を求めていますが、その専門分野のみに従事するという意味ではありません。
入社後は、これまでの経験を軸にして、業務の幅を広げる意識をもつ人材が求められています。
「この職種で採用されたから、これだけしかしません」という意識ではなく、貪欲に別分野にも乗り出し、発言して成長していく事が求められます。
大正時代からの歴史を持つダイキンでは、昔から「人の成長なくして企業の成長はない」と言われています。経営における目標設定もトップダウンではなく、現場に出ている人間で議論して決定するボトムアップ形式です。
ダイキンでは、常に事業に関わった人が成長していること、そして利益を生んでいること、両方が大切なのです。
ダイキンの中途入社の比率は、「5人に1人」
事業の拡大による質的人材強化の観点から、約2割以上(5人に1人)が中途採用での入社です。毎年60名前後を中途で採用しています。
そして日本古来の年功序列のような、「昔からいる人間が得をする」というやり方ではなく、あくまで実績重視の企業のため、中途入社の社員でも実績に応じて昇進しています。
まとめ
歴史を持ちながら、古い考えに縛られず新しい挑戦をし、積極的に海外展開をするダイキンには、同じように古い考えに縛られず積極的な挑戦をする人材が求められ、そのような人材が集まっています。


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August 24, 2017
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