01/ 弊社代表、只石昌幸のブログ
人材採用戦略におけるフレームワークとは?そのメリットと一例

少子高齢化による労働人口減少が進む日本において、失業率や有効求人倍率は改善し続けているものの、それに比例して人材不足は大きな課題となり、採用現場においては人材獲得のための競争が起こっています。
企業は、その競争に勝ち抜いて優秀な人材を獲得するために、人材採用戦略をたてる必要があります。
ここではその中でも「フレームワーク」を用いた戦略についてお伝えします。
目次
フレームワークって何?人材採用戦略におけるメリットとデメリット
フレームワークとは戦略における枠組みの事
そもそもフレームワークとは何なのでしょうか?
Wikipediaによると、フレームワークとは、「開発・運用・意思決定を行う際に、その基礎となる規則・構造・アイデア・思想などの集合のこと。 日本語では【枠組み】などと訳されることが多い。」とあります。(参考:Wikipedia)
フレームワークには2種類あり、1つは、アプリケーション開発時などに用いられる「ソフトウェア・フレームワーク」。もう1つは経営戦略や業務改善などに利用する「ビジネス・フレームワーク」があります。
そしてこのビジネス・フレームワークから応用して、人材採用戦略を考える際にも役立てる事ができます。ここでは、人材採用戦略としてのフレームワークを取り上げます。
フレームワークの際に見るものは経営目的
フレームワークの際に注意して見るのは、経営目的です。 そもそも人材は会社の経営戦略のために採用したいと考えているものです。
そのため、まず順序的には、経営目的があり、人材はその後にあてはめて考えるのが適切でしょう。
フレームワークを用いた採用戦略のメリット
思考の効率化
フレームワークを用いる事による最大のメリットが、この「思考の効率化」です。
人間の思考とは、ともすると散漫になりやすいのですが、フレームワークを活用すると、あらかじめ定めた体系的な枠にあてはめて考えるため、思考が散漫になる事がありません。
そのため、「解決策を考えていたはずが時間ばかりが過ぎて、結局何の案も出なかった」という事も起こりにくくなります。そして企業内でフレームワークを共有する事で、他社員にも筋道立てて説明をする事ができ、スムーズにコミュニケーションをとる事ができます。
フレームワークはコスト削減に繋がる
思考というものはどうしても無駄が多くなるものですが、フレームワークの活用によって、この思考の無駄な部分をうまく省く事が可能です。
その結果、そこから更に、時間、資金といったコストも削減が可能です。そして社員同士のストレスも溜まりにくくなります。そして長期的にみた職場環境の改善にも繋がっていきます。
フレームワークのデメリット
あえてデメリットをあげるならば「フレームワークに頼りきりになってしまう事がある」ではないでしょうか。
格闘技においても万能な型など無いように、フレームワークも万能ではありません。1つのフレームワークに固執するなどで問題にあわせたフレームワークを活用できなければ、最大の利点である思考の効率化になりません。結局は、宝の持ち腐れです。
しかしこれは、適切なフレームワークを選んだり、フレームワーク自体を臨機応変にアレンジしたりといった応用で解消が可能です。
以上の事から、フレームワークは、適切に活用すればかなり戦略の効率化に繋がります。 そこで、いかに適切なものを適用するかが課題になってくるので、ここではその一例をご紹介していきます。
どんなものがあるの?人材採用戦略におけるフレームワークの例
短時間でも求職者の本質に迫る「STARフレームワーク」
STARフレームワークとは、
・S(Situation:状況)
・T(Task:課題)
・A(Action:行動)
・R(Result:結果)
の頭文字を繋げたもので、求職者の考え方や思考プロセス、その結果の行動を明確にする事ができる4つの観点のフレームワークです。
Sの「状況」とは、その求職者がどのような状況に置かれているかで、言葉の内容が変わるという事です。
求職者全てが同じ状況である事はありません。求職者AとBが同じように「達成率120%」を提示していても、彼ら2人の置かれている状況によって、その難易度は違います。
ただ結果だけを見るのではなく、結果までの過程となる状況を見る事がポイントです。そういった、S(状況)の把握は、面接官が「自分だったらどうする?」という想定ができるようになります。
Tの「課題」を見る上で大切な事は、その課題が与えられたものなのか、自分で見つけたものなのか、という違いです。
課題を自ら見つけ出して率先して解決できる人材が欠かせないベンチャー企業においては特に、このTに対する求職者の思考を押さえておく事が大切です。
「何故、それを課題だと考えたか」
「どうやって見つけたのか、課題はそれだけだったのか」
「どのように解決すべきか」
といった問いかけで、掘り下げていく事が特に有効です。
Aの「行動」では、実際にどう考え、何をしたのかが大切です。ただ何をしたのか、ではなく、SとTの結果に対してどのような思考をし、判断し、行動したのかの判断がポイントとなります。
ビジネスの世界において、「答えは1つ」という状況は滅多に起こらないため、大抵の場合で複数の答えがあるはずです。そのため、何故その答えを選択し、他のものを選択しなかったのかの確認をしておく事も、求職者の思考を把握する事に繋がります。
最後にR(結果)は、思考、行動に対する結果です。
ここで大切なのは、その結果の数値以上に、背景です。お客様への想いをもとに、その結果を語れることがポイントになってきます。(参考:求職者の本質に迫れる!STARフレームワークの使い方)
ビジネスフレームワークで広く知られる3C分析を応用
3C分析は、
・顧客(Customer)
・競合(Competitor)
・自社(Company)
の3つの視点から成功要因を見つけ出し、自社の戦略に活かすものです。
ビジネス・フレームワークに馴染みある人にとっては定番とも言えるものの1つですが、 これを人材採用戦略に組み込む事でも活用できます。
まず「顧客=採用対象者」と考え、理想の人材像を分析します。
・会社にとっての理想の人材像を言語化できるか?
・どのような人が収益を上げるのに必要か?
・どのぐらいの人数が必要か?
・自社に応募したいと思われるためにはどのような情報が必要か?
などのポイントが挙げられます。
次に「競合=採用競合」と考え、同じような理想の人材を求める競合他社について分析します。
・その競合は、同業か、異業種か?
・事業展開エリアは全国展開か、エリア限定か?
・これまで理想の人材がバッティングした企業は?
などのデータの抽出が必要です。
「自社」は、自社のどのような面を見て応募されるのかを分析します。これまで採用してきた社員や、応募してきた候補者が、どのような理由で応募をしてきたのかを知る事が、次の採用のための手がかりとなります。
まとめ
人材採用戦略におけるフレームワークは、経営戦略全体を見た時に、余分な思考を取り除いて効率化をしていくという面において、大きなメリットがあります。様々なフレームワークを採用して自社向けに応用する事で、より戦略的かつスムーズな採用活動が行えるのではないでしょうか。


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July 24, 2017
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