01/ 弊社代表、只石昌幸のブログ
日本企業5社のリファラルリクルーティング導入事例に学ぶ、3つの成功のポイント

“リファラルリクルーティング”は現在、アメリカのおよそ7割もの企業が導入している採用手法です。
リファラルリクルーティング(リファラル採用)とは、在籍している社員・もしくはOBやOGからの紹介や推薦で、新規採用を決める手法のことです。
日本には古くから“コネ採用”というものが存在するため、リファラル・リクルーティングと同一視している人が大変多くいます。しかしリファラルリクルーティングとは、コネ採用とはまったく意味の異なる新しい採用方法なのです。
日本ではまだまだなじみの無いリファラル・リクルーティングですが、導入している企業は徐々に増えてきています。
それでは実際に、日本における5つの企業の導入事例を見ていきながら、リファラルリクルーティングを活用・成功させるために必要なポイントを考えていきましょう。
目次
リファラルリクルーティング導入事例①ピクスタ株式会社
ピクスタ株式会社は、2530万点以上(2017年6月現在)の画像・動画素材サイト「PIXTA」を運営している会社です。
デザイナー業や自分でブログ等を運営されている方は、一度は見た事があるサイトではないでしょうか。
2014年末に初めて人事責任者を置いたピクスタ株式会社は、人材紹介エージェントを中心に行う従来の採用活動に限界を感じ、リファラルリクルーティングを導入しました。
2015年はリファラルリクルーティングによる採用はわずか15%でしたが、翌年2016年には40%に急増。
ピクスタ株式会社がリファラルリクルーティングを成功させた理由として、以下の二点が考えられます。
- 1.役員クラスの社員が紹介を行い、次に一般の社員へ紹介の波を広げた
- 2.社員に「会社を好き」と思う気持ちがあった
ピクスタ株式会社の導入事例については、当BLOG内の記事に詳細がありますので、ぜひご覧ください。
→ピクスタがリファラルリクルーティングを始めた理由とは?企業の導入事例を紹介
リファラルリクルーティング導入事例②株式会社メルカリ
次にご紹介するのは、フリマアプリ「メルカリ」を運営する株式会社メルカリです。
メルカリはテレビやネットCMでよく流れており、ネットニュースやSNS等でよく話題に上がるアプリですので、存在を知っている方は多いのではないでしょうか。
株式会社メルカリはミッションと3つのバリューを元に経営戦略・採用戦略を行っています。自社の目標や価値をしっかり全社員に浸透させている事が、リファラルリクルーティングを活用しやすい土壌を作ったと考えられます。
メルカリの採用・人事企画を担当している石黒卓弥氏によると、リファラルリクルーティングは以下のような効果があるとされています。
初めて出す数字なんですけど、「リファラル採用どんな感じですか?」という話で、創業から前の四半期末までの数字をお出しすると、社員紹介が半数以上を占めています。
(略)メルカリは、自社ホームページからの応募も非常に多いのが特徴の1つかなと思っていて、この2つを合わせると8割近くが「リファラル採用」と呼んでいいんじゃないかなと思っています。
(参考:LinkedIn、インスタも積極活用 会社全体でコミットするメルカリの採用戦略)
メルカリもピクスタと同じく、まずは経営陣からリファラルリクルーティングを実行し、その波を徐々に一般社員へ広げました。
メルカリのリファラルリクルーティング活用事例は当BLOGにも記事があります。こちらも参考にどうぞ。
→メルカリが急成長できた鍵はリファラルリクルーティングにあった?
リファラルリクルーティング導入事例③面白法人カヤック
次はインターネットコンテンツの会社、面白法人カヤックです。インターネット上のあちこちにバナー広告が展開されているので、企業名を見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。
面白法人カヤックの、自社サイトや社員紹介からの採用率は52%(2016年1月時点)と発表されています。
カヤックは全社員を人事部に所属させる「ぜんいん人事部」という活動を行っており、こういう企画を立てることでリファラルリクルーティングの活性化に繋げているようです。
面白法人カヤックは以下のポイントを大事にして、採用活動を行っています。
- 1.キーワードは、“何をするか”より“誰とするか”
- 2.たとえ効果があっても、社員がやりたくないような採用手法は行わないというスタンス
すでに会社へ所属している社員が「イヤイヤではなく面白がる」ことで、採用候補者を紹介してもらうということが大事なのですね。
(参考:リファーラル採用で成功する企業の共通点とは|大手外資系IT企業×面白法人カヤックのイベントレポート)
リファラルリクルーティング導入事例④株式会社エウレカ
次にご紹介する株式会社エウレカは、恋愛・婚活マッチングアプリ「Pairs」やカップル向けコミュニケーションアプリ「Couples」を運営している企業です。
株式会社エウレカは、2016年1月よりリファラルリクルーティングを導入。比較的近年の導入ですが、その後わずか半年で約40名を社員紹介によって採用しています。
日本企業の体質には合わないと言われているリファラルリクルーティングが、これほど早く浸透したポイントは以下の2つです。
1.企業自体が“良いサービスを提供する為に「人」が重要”という姿勢だった
2.全社員が“サービスの成長・会社としてのミッションの達成”を意識できるよう改革を行った
やれと言われたからやるのではなく、全社員が「会社のために新しい人材を紹介しなければ」と思えるようになった事で、リファラルリクルーティングが定着して行ったのですね。
株式会社エウレカの導入事例も当ブログに詳細記事がありますので、詳しい内容はぜひ以下の記事でご覧下さい。
→リファラルリクルーティングは縁故採用とどう違うのか?エウレカの成功例から学ぶ!
リファラルリクルーティング導入事例⑤株式会社gloops
最後にご紹介しますのは、多数のアプリ・無料ゲームを配信している株式会社gloopsです。こちらでは自社ウェブマガジンにてリファラルリクルーティングの導入事例が紹介されていました。
実際に社員紹介で入社した方々が話すリファラルリクルーティングのメリットは、以下の通りです。
- 1.やりたいことのイメージを入社前に話し合うことができる
- 2.会社の中の人の本音を聞くことで、やりたい仕事に近づける
- 3.社員紹介で入社した社員は、次にどんな人を紹介するべきか見えてくる
世の中に出回っている求人情報には会社のメリットしか書かれておらず、いざ入社したら想像と違う社風だった…というのはよくある話です。
また、採用側も「面接の時に言っていたことと違うじゃないか!」という事態に陥ることもあるでしょう。
上記のメリットを見るに、リファラルリクルーティングではそういった事態を回避することができる上、会社側も社員側も満足した仕事をしていくことができると言えそうです。
(参考:会社や文化を理解したうえで、フィットできる。 リファラルリクルーティングのメリットって、どんなこと?)
リファラルリクルーティング活用・成功のために必要な3つのポイント
実際にリファラルリクルーティングを導入している企業5社の事例を見ていきましたが、活用・成功のために必要なポイントは以下の3つと考えられます。
- ・「どう社会貢献していくか」という会社としてのミッションを確立すること
- ・全社員に「この会社が好き」という心があること
(自社の価値や魅力をしっかり理解してもらうこと) - ・社員が「紹介をしたい」と自然に思えるうな意識改革や取り組みを行うこと
要するに、社長や幹部だけが意欲を燃え上がらせていただけではダメだということですね。
ピクスタやメルカリの導入事例のように「一般社員へ浸透させるため、まず経営陣から」という姿勢は大事です。しかし経営陣だけ暴走しているようでは、リファラルリクルーティングは成功しません。
これからリファラルリクルーティングを導入しようという企業は、上記3つのポイントを押さえられるかどうかが成功のカギとなっていくでしょう。


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