01/ 弊社代表、只石昌幸のブログ
メルカリが急成長できた鍵はリファラルリクルーティングにあった?

この記事では、リファラルリクルーティングを実践している企業の中で特に有名な「メルカリ」を例に、リファラルリクルーティングの効果的な活用法について解説していきます。
目次
リファラルリクルーティングを活用したメルカリのこだわりと工夫とは
フリマアプリで急成長の「メルカリ」とは?
CMなどで目にしたことがある方も多いかと思いますが、メルカリは簡単に売り買いができて安心・安全な取引ができるフリマアプリを運営している会社です。
フリマアプリ「メルカリ」は2013年7月リリース以来順調に成長し、日本でのダウンロード数は5,000万ダウンロードを突破、 1日の出品数は100万品以上、月間流通額は100億円以上と、日本最大のフリマアプリとなっています。
同社はフリマアプリ「メルカリ」を“日本発”の世界的アプリに成長させるため、2014年4月にアメリカ子会社を、2016年1月にヨーロッパに子会社を設立しました。
アメリカ版のフリマアプリ「メルカリ」は、順調に立ち上がり、すでに2,500万ダウンロードを突破しています。
また2016年3月には、更なるグローバル展開と国内でのサービス拡大を図るため、約84億円の資金調達を実施しています。(参考:メルカリ採用情報)
メルカリのミッションとバリュー
同社は1つのミッションと3つのバリューを軸にぶれない戦略をとっています。
■ミッション
“新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る”
Create value in a global marketplace where anyone can buy & sell
■バリュー
Go Bold – 大胆にやろう
All for One – 全ては成功のために
Be Professional – プロフェッショナルであれ
リファラルリクルーティングを行うにあたって、このミッションやバリューがあいまいな会社では、採用活動を成功させるのは難しいと言っても過言ではありません。
メルカリの人事担当取締役の小泉氏によると、同社はミッションやバリューを浸透させるためにいくつかの工夫を行っているようです。
例えばバリューに関しては、他社に比べて数を限定し上記の3つに絞っています。
そしてバリューやミッションを社内に浸透させるため、お客様にお渡しするペットボトルに記載したり、「Go Bold」などのバリューが書いてあるTシャツをたくさん作ったりします。
また、会議室名をミッションに使われる単語から取ってネーミングするといった工夫にも取り組んでいます。
そのことによって、社員の日常会話の中にミッションやバリューが浸透していき、社員の意識を統一化していくというわけです。
このような社内での一体感がリファラルリクルーティングの成功にはとても重要になってくるのです。(参考:急成長メルカリ、「バリュー」への異常な執着)
オウンドメディアの有効活用
日本的な採用法を行う場合、例えば100人を採用したければ、まず数千人規模の候補者を集め、そこからどんどん絞っていくのが一般的です。
しかしこのやり方を行う場合は、「会社としてこんな人が欲しい」ということが明確になっていないことがほとんどなのです。
メルカリはリファラルリクルーティングを行うにあたって、「メルカン」というオウンドメディアを立ち上げました。
そのメディアを通じ、働く場所としての「メルカリ」をブランディングし、そこに賛同したり共感してくれる人から採用していくというスタイルで、採用活動を行っています。
そのため、先ほどのミッションやバリューの浸透、オウンドメディアを通したブランディング化といった活動を精力的に取り組んでいるのですね。
これらの土台がしっかりできているからこそ、応募してくる人たちがメルカリで働くことを具体的にイメージでき、結果としてリファラルリクルーティングが大きく効果を発揮するようになったのではないでしょうか。
メルカリがリファラルリクルーティングを行う具体的な手順とは
メルカリがリファラルリクルーティングを成功させるための努力や下準備はわかりました。
次は同社がリファラル採用を行う具体的な手順や、成功までの道のりについてみていきましょう。
フェーズ1 経営陣によるリファラル採用
同社がリファラルリクルーティングで成功を収めた背景には、大きく分けて2つのフェーズを着実にこなしてきたからだと言われています。
まず一番初期のフェーズ1ですが、この段階は経営陣自らが率先してリファラル採用を行う段階です。
この最初の段階では、経営陣が前職の部下やカウンターパート、その他の人脈の中から優秀な人を探しだし、自ら口説いてどんどん採用をしていきました。
この活動によって採用された人たちが増えることで、リファラル採用そのものの理解が社内に浸透していったのです。
フェーズ2 やがて一般社員が動きす
そして次のフェーズ2では、フェーズ1でリファラル採用された人たちが、自分たちが誘われて入社した経験を元に、今度は誘う側となって活動するようになる段階です。
この段階になると、どんどん一般社員が巻き込まれて動き始めます。
そして「大学の同期や仲間に声をかけてみよう」という意欲が社員間で働くようになり、徐々に採用にボリュームが生まれていったのです。
なぜ他社はリファラル採用が上手くいかないのか
メルカリの人事担当取締役の小泉氏は、多くの企業はこのフェーズ1をとばして、いきなりフェーズ2から始めてしまうから上手くいかないのではないかと分析しています。
社員にリファラル採用そのものの経験がない中で始めるので、上手くいくモデルがわからず足踏みしてしまうケースが多いのではないでしょうか。(参考:メルカリがマネるGoogle採用の極意とは?)
リファラルリクルーティングの成功を支えるその他の秘訣
メルカリでは先ほどのミッションやバリューの浸透やオウンドメディアを通したブランディング化の他にも、リファラル採用を支える活動をされています。
勉強会やミートアップをたくさん行う
同社は出会いの場を増やすために、勉強会やミートアップをたくさん行っています。
勉強会には、知的好奇心が強い人が多く集まり、また参加してくれた人たちにとっては、メルカリのことを知ってもらう絶好のチャンスになります。
また社員にとっても勉強会で参加者へ話をすることにより、自らの業務を見つめ直すことができ、よりプライドを持つことができるため、広報活動と社員教育の両面で効果があります。
会社としては、社員がどんどん自分の仕事を外部にアピールしていくことを推奨し、人事側でもそうした場を積極的につくる活動をしています。
この勉強会には、現在転職を考えていなくても、「メルカリがどんなことをやっているのか」についての知的好奇心が高い人が参加するので、将来的な転職候補者を長期間かけて確保していくことができるのです。
リファラルリクルーティングのマインドセット
人事としては、必要な時に必要な人材を必要な人数確保したいというところがあると思います。
しかしメルカリの基本的な採用スタンスとしては、あえて採用は時間がかかるものだと割り切っているように見受けられます。
なぜなら、スピード重視でミスマッチが生じるような採用をすると、かえって周囲で傷つく人がでてきたり、モチベーションが下がる要因になったりするからです。
そのマインドセットがあるからこそ、焦らず新しいメンバーを正しく迎え入れる体制ができているのではないでしょうか。
まとめ
何事においてもそうですが、成功するにはそれなりの原因がきちんとあります。
今回メルカリのリファラル採用の成功の秘訣を探るにあたって、やはりいくつかの成功するための秘訣や考え方が見えてきました。
メルカリはGoogleの採用をまねて成長をしているとのことなので、既に成功している企業をまねることで、急成長できるというのも新たな採用戦略を成功させるポイントだと思います。
今後、リファラルリクルーティングを取り入れてみたいと思う企業は、一度メルカリの戦略のマネをしてみてはいかがでしょうか?


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