01/ 弊社代表、只石昌幸のブログ
ピクスタがリファラルリクルーティングを始めた理由とは?企業の導入事例を紹介

リファラルリクルーティングは日本ではあまり一般的ではないですが、アメリカでは7割の企業で実施しており、特にGoogleやAppleなど世界トップのIT企業がひしめくシリコンバレーでは8~9割の企業がリファララルリクルーティングで入社しています。
ここまで大きな規模で実施されている理由として、競合他社から優秀な人材を引き抜くためにはリファラルリクルーティングは最も効果的な採用方法と考えられているからです。
一方で、日本ではコネで入社する縁故採用が昔からあり、公平さを感じないため悪いイメージを持たれることが多いです。
しかも縁故採用を取り締まる法律が制定されていないため、大企業では縁故採用での枠が置かれるほど一般的になっています。
リファラルリクルーティングも、紹介した社員に報酬が支払われることが違法性に触れる可能性もあり、大企業では浸透はしませんでした。
しかし、現在ITベンチャー企業では成功例も多数見られます。その中から、この記事では画像・動画の販売で大きな実績を誇る「ピクスタ」の事例を紹介します。
目次
ピクスタ株式会社での導入事例
ピクスタ株式会社は約2400万枚に及ぶ画像や動画を販売するサイトを運営している企業です。
「インターネットでフラットな世界をつくる」が企業理念のピクスタは、画像素材を提供するクリエイター(フォトグラファーやイラストレーター)とその画像を購入する法人や個人の橋渡しをして、製作者と購入者それぞれに価値を付与する活気ある社会の実現を目標に掲げています。
高クオリティの画像を格安で販売
ピクスタにアップされる写真や画像は全て審査チームが確認し、クオリティ基準をみたすもののみ厳選して登録されています。
高いクオリティの素材をオンライン上で販売することで、コストを下げ低価格で提供することがピクスタの一つの売りとなっています。
このような写真素材販売事業を行うピクスタ株式会社は、インターネットを通じて、既存の狭い枠組みに捉われず、才能やセンスを活かしていき、さらにはそれを活用させるオープンでフラットな世界を作り出すことを考えています。
ピクスタがリファラルリクルーティグを導入した理由
ピクスタ株式会社は2015年9月に東証マザーズに上場し、さらに事業規模を拡大することを目指しています。今後拡大を目指す事業は新規顧客獲得や海外事業などです。
2017年で12年目を迎えるピクスタ株式会社ですが、「人」を専門とする人事専任者を置いたのは上場直前の2014年末でした。
その理由は事業の拡大とともに人員を増やす必要に迫られたため、採用活動が過熱化するようになったからです。
ピクスタはまず、人材紹介エージェントを中心に採用活動を行いました。人材紹介エージェントを利用することで効率よく、質の高い人物を入社させることを見込んだからです。
しかし問題点が発生しました。エージェントを利用すると人材の競合が激しく、採用競争が激化したり求められるスキルや経験が限られた人の採用が難しいという課題が浮き彫りとなったのです。
その課題を解決すべく、ピクスタ株式会社はリファラルリクルーティングを実施した採用活動を行いました。
リファラルリクルーティグを導入後のピクスタ
ピクスタ株式会社の2015年度に採用された社員のうち、15%がリファラルリクルーティングでの採用であり、その翌年である2016年度の採用ではおよそ40%がリファラルリクルーティングを経て入社しています。
着実に割合が増えており、ピクスタ株式会社のリファラルリクルーティングでの人材採用は今後も増える見通しです。
ピクスタでリファラルリクルーティングが成功した理由として、社員の方々が心から「会社を好き」と思えていることが第一に挙げられます。
好きで愛用している物やサービスは、友人知人にも紹介したくなるのは当然です。自分の会社を紹介したくなるのも全く同じ心理が働きます。紹介する側としても、お互いをよく分かり合えている友人だからこそ適正を見出して紹介しますから、入社後のミスマッチは少なくなります。
また、もともと知人や友人であるからこそ古い会社の体質である縦の構造がなくなり、フラットで風通しい社風が出来上がります。ピクスタの目標とするオープンでフラットな世界の創出に、リファラルリクルーティングは一役買うことになりました。
ピクスタがリファラルリクルーティグのために行ったこと
リファラルリクルーティングでの採用活動には「もぐもぐ制度」という制度がありました。
これは会社から一部食事費用補助が出る制度であり、しばらく会ってない友人にまずは気軽に会ってみようという社員が増えることを意図して導入されました。
もぐもぐ制度を通して社員が積極的にリファラルリクルーティングのため友人や知人を紹介をすることが期待されたのです。
しかし、会社からお金をもらう以上はピクスタの魅力を最大限にアピールしなければならなかったり、次に選考に進めるような人じゃないと紹介しづらいという心理的ハードルが生まれたりしたため、もぐもぐ制度は撤廃されました。
ピクスタ株式会社のリファラルリクルーティングはあくまで「制度」であって、義務ではありません。
採用まで漕ぎ着けなかった人に取っても「ピクスタは良い会社」と思ってもらうことも目標の一つになっています。ピクスタのファンが一人でも増えればそれでいいという考えです。
また、「◯人を採用できた」という目に見える形での成果だけではなく、社員がリファラルリクルーティングのため動くことによって普通の採用活動にも好影響が現れました。
リファラルリクルーティングを意識することによって、会社が募集する求人のターゲット層の幅を広げたり、友達の知り合いに求職中の人がいないか尋ねることで積極的に採用活動に携わる社員が増えたのです。
規模拡大を目標とするピクスタとして、相乗効果となりリファラル採用は一定の成功を収めました。
リファラルリクルーティグが今後幅広くの企業に導入される?
いいことずくめのように思えるリファラルリクルーティングですが、欠点もあります。
社員全員が採用担当ということになるため、ノウハウが身についてない人が採用活動を行うと企業が求める人物像と懸け離れた人を入社させてしまうリスクが高まってしまうからです。
また、人を紹介することで「報酬を得る」ことが法律に触れる危険性もあります。
報酬制度に関する法律はまだ整備されてないため現在のところグレーゾーンではありますが、法改正が行われれば全面禁止となることも考えられます。
ある程度の仕組みが整った上で実施ないと、リファラルリクルーティングは失敗に終わってしまう危険性があります。
ピクスタ株式会社の場合は成功した例といえますが、当初は役員クラスの社員が紹介を行ってから次第に一般の社員も紹介ができるようになっていきました。
急成長の陰には様々な試行錯誤があったのです。
新時代の採用方式として期待が高いリファラルリクルーティグ
古い体質に固執する傾向のある大手企業では、リファラルリクルーティングは一般的とはいえません。
ですが事業拡大のため人員を確保することが求められているIT系ベンチャー企業において、リファラルリクルーティングは今後ますます増えていくことが予想されます。
リファラルリクルーティングは旧来の縁故採用とは異なる、新しい時代の採用方式として注目されているといっても過言ではないでしょう。


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