01/ 弊社代表、只石昌幸のブログ
3年以内離職率から見る退職理由とケアポイントとは?長く働ける会社になろう!

新卒社員にはできるだけ長く働いてもらいたい。
会社の経営者や人事担当者はそう願っているでしょう。
しかし、会社側の願いは叶わずに3年も経たずに退職してしまう新卒社員はいます。
どのような対策やケアをすれば、辞めずに働き続けてもらえるのでしょうか。
3年以内離職率のデータから、新卒社員が3年以内に辞めてしまう原因と対策を探ってみましょう。
目次
3年以内離職率とは?
3年以内離職率について説明する前に、離職率の説明をします。
”離職率とは「一定期間を定め、その期間内にどれだけの社員が離職したか?」を示した率”です。
3年以内離職率(または3年後離職率)とは、社員が就職してから3年以内に離職したかを示した率。
就職四季報や厚生労働省発表の「新規学卒者の離職状況」で確認できます。
就職四季報では、3年以内離職率が目立つ位置に掲載されています。
就職活動中の学生や内定者は、3年以内離職率に注目しているようですね。
3年以内離職率が高い場合や就職四季報で無回答やNA(No Answer)と表記されている場合は、ブラック企業でないか、あるいはグレーなのではないかと見られる傾向にあります。
学生や社員に警戒され、答えることができない事情を推測されるかもしれません。
ベンチャー企業は情報が存在しない可能性も考えられるのですが、就職四季報に掲載される企業は大企業が中心です。
大企業には情報がないはずはないと考えられるでしょう。
(参考:『離職率の計算方法』 『「3年後離職率」を徹底解剖!』 )
3年以内離職率の推移
「まずは3年働け」という考え方が一般的には根強くあるためか、最初の1・2年は離職率が低い会社がほとんど。
厚生労働省の資料を見ると、3年以内離職率はおおよその企業で30%前後となっています。
つまり、新卒社員の3人に1人は退職してしまうということです。
3年以上勤続してやはり合わないと判断し、退職してしまうのでしょう。
特にサービス業や教育・学生支援業は過酷な労働環境になりやすく、3年以内離職率が50%前後になっています。
新卒社員が3年以内に辞めてしまう原因
新卒社員が3年以内に退職するのは、次のような理由が考えられます。
- ・採用の時点で聞いていた話と、実際は違っていた
- ・給料が低い
- ・人間関係で辛い思いをしている
- ・実際に入社してみたら、本来やると聞いていたのと違う仕事ばかり任されてしまい、やりたいと思っていた仕事ができない
- ・仕事量が多すぎて、残業をしなければならない
- ・休日も出勤しなければ、仕事が片付かない
- ・有給を使わせてもらえない
- ・どれだけがんばっても、人事考課では低い評価をされている
- ・このままこの会社にいても自分は成長できない
原因をさらに絞ると、以下の2点にまとめられます。
- ・採用の時点でミスマッチが起きていた
- ・良くない労働環境によってモチベーションが下がっている
ミスマッチは、会社側が仕事内容や福利厚生等の情報を適切に伝えられていなかったことや学生側が理解できていなかったことがもともとの原因です。
学生には会社の良い部分だけを伝えて好印象を与え、入社させるという方法を取る会社は一定数存在します。
しかし、入社後に悪い部分が露出することになると、「だまされた」「思っていたのと違う」と会社への不満が高まり、退職につながるのです。
辞めずに働いている社員でも質の悪い環境で働き続けるとモチベーションが低下します。
しだいに仕事効率の低下やストレスの増加、体調不良につながります。
体調不良や結婚を理由に退職する社員もいますが、理由の一部に過ぎません。
社員は余計なトラブルを招かずに円満に退職を済ませたいと考えるため、会社への不満があったとしても言わない人もいるでしょう。
退職理由が前向きであっても、退職を希望する社員が増えてきたら、危険信号かもしれません。
新卒社員が辞めないようにするための対策
社員の退職を防ぐためには、対策を立てて社員が退職したいと考える原因を明らかにし、ケアを行う必要があります。
モチベーションの低下を防ぎ、向上させるための対策を行いましょう。
自社を見直す
以前はいい会社だと言われていたとしても、時が流れるにつれて社会情勢も変わっていきます。定期的に振り返ってみましょう。
自社の給与水準や待遇、今の時代に適応できているかどうかなど、地域や業界の水準と比較してみて、いかがでしょうか。
給料が良くても、現在ではサービス残業や休日出勤が多い職場環境は好まれません。
内閣府は ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を推進しています。仕事と生活を両立できるようにするために、労働環境を改善する方向に向かっているのです。
悪い体質を改善しない会社は今後淘汰されていくと言えるでしょう。
社員の声を聞く、応える
社員は異動希望や改善要望、仕事内容の提案など、社員自身や会社がもっと良くなるための意見を持っています。
面談する、社内アンケートを行うなど、会社の業態によって実施しやすい方法はさまざま。
労働組合やユニオン(合同労働組合・合同労組)がないようであれば、結成や加入をして、会社と団体交渉を行えるようにするのもひとつの方法です。
ひとりでは言いづらい意見も、組合の中では言いやすくなります。
「労働組合ができたら困る」と考える会社や、「労働組合ができたとしても会社の言いなりでしかないのだから意味がない」と考える社員もいるかもしれません。
しかし労働組合の存在は、会社と社員の双方にメリットが期待できます。
社員が改善点を指摘するのは、より良い会社になってほしいから。
会社の発展を望まないのなら、あきらめて退職しているはずです。
労働組合やユニオンがなくても、社員が定着して業績良好な会社もあるため、必須ではありません。
社員の声を聞き入れているかどうかがポイントです。
選考時のミスマッチを防ぎ、マッチングの精度を高める
同様に先述してるように、会社側が仕事内容や福利厚生等の情報を適切に伝えられていなかった、学生側が理解できていなかった等の要因でミスマッチが発生したまま入社してしまう社員がいます。
これから入社する社員を定着させ、離職率を下げるためには、マッチングの精度を高める必要があります。
- ・内定者交流会など、面接や会社説明会以外の場で学生と会社側が交流する機会を作る
- ・先輩社員の事例を紹介したり、話す場を作ったりする
- ・実際に職場を見せる
- ・インターンシップを行う
実際に会社を見ても、話を聞いても、ピンと来ない学生もいます。
わかっていないという自覚がなく、なんとなくわかったつもりになってしまっているのです。
実際に入社してようやくミスマッチに気づくという、会社にも学生本人にも悲しいことになりかねません。
インターンシップやアルバイトで実際に経験すると、実感しやすくなり、マッチング精度がアップします。
可能であれば、通ってもらいましょう。
まとめ
学生や新卒社員は3年以内離職率をチェックしています。
3年以内離職率が高いと、ブラック企業なのではないかと思われやすいです。
採用人数が少なかった等の事情があれば、誤解されないように説明する必要性が出てくるかもしれません。
しかし、むやみに隠すと、社員と会社の間でミスマッチが生じやすくなります。
素直に会社の課題を伝えることで、「うそをついていない会社だと感じた」と入社につながったケースも見られます。
会社を大切にしたいなら、今いる社員もこれから入ってくる社員も大切にしましょう。
定期的に社員の声を聞き、自社を体質改善させていきましょう。
尊重してもらえていることが社員に伝わると、自然とモチベーションが上がるもの。
会社貢献への気持ちが強くなって業績向上につながるという、社員も会社もwin-winの関係にしていきたいですね。


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